識名園(世界遺産)
世界遺産史跡歴史自然
1700年代後半に造営された琉球王家の別邸で、国王一家の保養や、中国からの使者冊封使の接待等に利用されていた。
琉球式と中国式が共存した建造物と、豊かな自然を楽しむ事が出来る。沖縄戦で破壊されたが、1975年から20年かけて再建され、かつての姿を見る事が出来る。
来賓、王族専用の瓦をのせた「正門」は格式のある建物にしか許されなかったもの。直進しかできないマジムン(魔物)を防ぐためにS字に曲がった石畳道、中国の太湖石を模した奇岩、舟遊びの際舟をつけた「舟揚場」など琉球の文化に着目すると更に楽しむことが出来るだろう。
琉球世界遺産に指定されていて、この場所での結婚式も多くおこなわれている。
基本情報
- フリガナ
- シキナエン
- 所在地
- 902-0072 沖縄県那覇市真地421−7
- 電話番号
- 098-855-5936 識名園管理事務所
- 営業時間
- 4月1日~9月30日
9時~18時(入場締切 17時30分)
10月1日~3月31日
9時~17時30分(入場締切 17時) - 休日
- 毎週水曜日(但し、水曜日が祝祭日の場合は営業し、翌日が休業となります。)
- 料金
- 《一般》大人(16歳以上) 400円 小人(中学生以下)200円
《団体(20人以上)》大人320円 小人160円 - 駐車場
- 無料
- アクセス
- 与儀十字路より、県道222号線を東向け約2.5km右手。
付随情報
- バリアフリー
- 学術的詳細
- 世界遺産 指定年月:平成12年2月
文化財(国指定特別名勝)指定年月日:平成12年3月30日
識名園は俗にシチナヌウドゥンと呼ばれ、琉球王家最大の別邸で、王様一家の保養や外国使臣の接待に利用された。1799年に完成し、翌年尚温王冊封のために訪れた正使「趙文楷」、副使「李鼎元」を始めて招いた。識名園の造園形式は、池のまわりを歩きながら景色の移り変わりを楽しむことを目的とした廻遊式庭園で、「心」の字をくずした形の池(心字池)を中心につくられている。廻遊式庭園は、近世に日本の大名庭園として流行したもので、識名園は日本の造園形式を基本としながら、池に浮かぶ島には中国風のあずまやである六角堂、大小のアーチ橋が配されるなど、琉球独特の工夫が見られる。識名園は、春は池の東の梅林に花が咲いてその香りが漂い、夏には中島や泉のほとり藤、秋は池のほとりの桔梗が美しい花を咲かせ、常夏の沖縄にあって四季の移ろいも楽しめるよう、巧みな気配りがなされていた。指定面積は、41,997平方メートル(約12,726坪)で、そのうち御殿をはじめとするすべての建物の面積は、合計で643平方メートル(約195坪)となっている。1941年(昭和16)年に国の名勝に指定されたが、去る大戦によって破滅的な破壊を受け、1975(昭和50)年から整備が進められ、約20年の歳月を経て今日のような姿を取り戻した。1976(昭和51)年1月30日、再び国の名勝の指定を受け、2000年(平成12)年3月30日、沖縄県で初めて特別名勝に指定された。 - 情報引用元
- 那覇市教育委員会文化財課(2007)『那覇市の文化財』那覇市教育委員会